ギバー・マッチャー・テイカー
支え合える関係か、 行動から考えよう。
相手がテイカーかどうかを、一度の言動で決めることはできません。婚活で確かめたいのは、自分の希望や負担を伝えたとき、二人で調整しようとしてくれるかです。
こんにちは。広島のクライム結婚相談所の倉益です。
「デートのお店を探すのも、相手の都合に合わせるのも、いつも自分」
「優しい言葉はくれるけれど、私の希望は後回しになっている気がする…」
こんなやり取りが続くと、「相手はテイカーなのかな?」と気になることもあると思います。
ただ、忙しい日があったり、こちらの負担に気づいていなかったりする場合もあります。大切なのは、何が起きているかを整理し、希望を伝えた後の対応を見ること。今回は、婚活中に確かめたい5つの行動と、話を切り出す言葉を紹介します。
ギバー・マッチャー・テイカーとは?
この3つは、組織心理学者のアダム・グラント氏が著書『Give and Take』で紹介している、人とのやり取りのスタイルです。
- ギバー:相手の役に立つことや、貢献することを重視する。
- マッチャー:与えることと受け取ることの、公平な釣り合いを重視する。
- テイカー:自分が得るものを優先し、相手への貢献をできるだけ抑えようとする。
もともと職場での協力や成功を考える文脈で紹介されている考え方です。この記事では、婚活中の関係を振り返る手がかりとして使います。恋愛の相性や結婚の成否を判定するものとしては扱いません。
考え方の出典:Adam Grant『Give and Take』著書紹介(英語)
「受け取ること」だけで、テイカーとは言えません
助けてもらうこと、ごちそうになること、できないお願いを断ること。それだけで「テイカー」とは言えません。
見ておきたいのは、お互いの事情や意思を尊重できているか。片方の都合や利益を優先する関わりが繰り返され、相談しても変わらないなら、その関係の続け方を考える必要があります。
婚活で確認したい、5つの行動
次の5つは、婚活中のやり取りを振り返るために整理した確認ポイントです。該当する数で相手のタイプを判定するものではありません。
※以下の会話例は説明用に作成したもので、実際の会員事例ではありません。
① 自分の希望も、聞いてくれるか
デート先や会う時間が、いつも相手の希望だけで決まっていませんか。こちらが「何でもいいよ」と答えていると、相手は合わせてもらっていることに気づいていない場合もあります。
まずは、小さな希望を具体的に伝えてみましょう。
伝え方の例「今度は、私が気になっているカフェにも行ってみたいな。来週のデートでどう?」
その日に行けなくても、「そこは次回にしよう」「駅に近いお店なら行けそう」と相談できれば、二人の希望を合わせる余地があります。
見るポイント:希望が毎回かなうかだけでなく、自分の希望も、予定を決める材料にしてくれるかです。
② 断ったとき、意思を尊重してくれるか
急なお誘いや、遅い時間までのデートに応じられない日もあります。交際しているからといって、すべてのお願いを引き受ける必要はありません。
伝え方の例「明日は朝が早いので、今日は20時には帰りたいです」
残念に思う気持ちがあっても、「分かった、気をつけて帰ってね」と、こちらの選択を尊重できるかを見てみましょう。
断るたびに強く責められたり、同意するまで要求が続いたりするなら、無理をして応じ続けないことが大切です。
見るポイント:「できない」と言った後も、自分の意思を大切にしてもらえるか。代わりの日を提案するのも、実際に会いたい気持ちと余裕があるときで十分です。
③ 予定や費用の負担を、一緒に考えられるか
お店探しや予約、長距離の移動、デート代。どれも、続けていくうえで無視できない負担です。
ただし、毎回同じ金額や同じ作業量にそろえることが、公平とは限りません。仕事の忙しさ、移動距離、経済状況を踏まえ、二人が納得できる分け方を相談しましょう。
伝え方の例「お店を探す時間が取りづらいので、次回は予約をお願いできる?候補は一緒に考えたいな」
相手が予約を引き受ける、今回は近い場所で会う、予算を抑えた過ごし方にする。協力の形はいろいろあります。
見るポイント:負担を伝えたときに、「どうすれば無理なく会えるか」を一緒に考えられるかです。
④ 約束を守れないとき、説明と次の行動があるか
急な残業や体調不良などで、予定どおりにいかないことはあります。一度の予定変更だけで、相手の気持ちや人柄を決めることはできません。
その後に、事情を伝え、次の約束を一緒に考えられるかを確かめましょう。
伝え方の例「予定が変わると準備にも関わるので、分かった時点で教えてもらえると助かります。次はいつ頃なら会えそう?」
すぐに日を決められなくても、「金曜に予定が分かるので、その日に連絡する」と見通しを伝える方法もあります。
見るポイント:謝罪の言葉に加えて、その後に約束した連絡や調整が行われているか。同じことが続く場合は、事情と対応の両方を見て考えましょう。
⑤ こちらが困ったとき、協力しようとしてくれるか
いつも相手の話を聞いている一方で、自分が疲れているときには、話を切り上げられてしまう。そんな偏りが続くと、寂しくなることもありますよね。
気づいてほしいと思うだけでは伝わらないこともあるので、今、何をしてもらえると助かるのかを言葉にしてみましょう。
伝え方の例「今日は少し疲れているので、10分だけ話を聞いてもらえる?今が難しければ、話せる時間を教えてほしいな」
相手にも余裕がないときはあります。後で時間を取る、デートを短めにするなど、無理のない方法を相談できるかが大切です。
見るポイント:頼みを全部かなえてくれるかより、自分が困っていることにも関心を向けてくれるかです。
相手を試すより、実際の希望を一つ伝えてみよう
この5つを確かめるために、わざと困らせたり、駆け引きで反応を見たりする必要はありません。普段の交際で困っていることや、変えたいことから話してみましょう。
- 起きたことを具体的にする
「私ばかり大変」から一歩進めて、予約・移動・連絡など、何を負担に感じているのか整理します。 - お願いを一つに絞る
「もっと気を遣って」より、「次のお店の予約をお願いできる?」のように、してほしい行動を伝えます。 - その後のやり取りを振り返る
その場で良い返事をもらえたかに加え、約束した行動や、難しいときの相談があったかも見てみましょう。
自分からお願いするときも、相手が断ったり、別の方法を提案したりできる余地を大切にしたいですね。お互いに希望を出せることが、支え合う関係を考える土台になります。
ギバーにも、自分の都合を大切にする権利があります
グラント氏は、与える側が疲弊しないために、引き受けられる範囲を決め、自分の利益や時間も大切にすることを説明しています。
婚活でも、「相手を大切にしたい」と「自分も大切にしてほしい」は、両方あってよいのです。無理なお願いに応じないことを、優しさが足りないと考える必要はありません。
考え方の出典:Knowledge at Wharton:Adam Grant氏インタビュー(英語)。婚活への活かし方は、本記事で提案しているものです。
話し合っても負担が変わらないときは
希望を伝えて初めて、お互いの認識の違いに気づくこともあります。一方で、次のような関わりが続くなら、我慢だけで関係を保とうとしないでください。
- 希望を伝えるたびに、「わがまま」と切り捨てられる。
- 断ると強く責められ、同意するまで要求が続く。
- 負担を相談しても、約束した変更が何度も行われず、見直しの話もできない。
相手を「テイカー」と分類できなくても、「この関係はつらい」「このままでは続けられない」と相談して構いません。
結婚相談所で活動中なら、担当仲人に、実際にあったやり取りを具体的に伝えてみてください。交際をどう進めるか、何を確認したいかを整理する手助けになります。
ギバー・マッチャー・テイカーと婚活のよくある質問
Q.デート代を出してもらう人は、テイカーですか?
支払いの一場面だけでは判断できません。二人が納得しているか、相手の負担を気にかけているか、希望を相談できるかを見てみましょう。予約や移動など、費用以外の負担も含めて考えることが大切です。
Q.見返りを求めたら、ギバーではなくなりますか?
「感謝してほしい」「自分の話も聞いてほしい」と思うことだけで、タイプを決めることはできません。してあげたことの量を比べ続けるより、今、何を望んでいるのかを具体的に伝えてみましょう。
Q.気になる行動があっても、相手は変わってくれますか?
相手が変わることは約束できません。本人が負担の偏りを理解し、話し合ったことを行動に移しているかが判断材料になります。「自分がもっと尽くせば変わるはず」と、一人で責任を引き受ける必要はありません。
支え合える相手かは、日々のやり取りから
結婚に向けて確かめたいのは、お互いの希望や事情を聞き、難しいときにも相談しながら関係を続けられるかです。
まずは、気になっていることを一つ、言葉にしてみてください。その後に二人でどう動けるかが、これからの関係を考える手がかりになります。
「私が気にしすぎ?」と迷ったら
相手に合わせるばかりで、疲れていませんか。自分の希望を伝えるところから、一緒に考えましょう。
クライム結婚相談所では、婚活の進め方や交際中のコミュニケーションについてご相談いただけます。実際のやり取りを振り返りながら、相手に確認したいこと、あなたが大切にしたいことを一緒に整理しましょう。

